晴れときどき雨 11話(生活相談員) 朝日を正面にとらえ
朝日を正面にとらえ、いつものように車を走らせる。
今朝、入院中の方が亡くなったとの連絡があった。
多くの福祉事業には定員というものがあり、その使命、そして事業性を考えれば定員は常に満たさなければいけない。
介護老人福祉施設であれば退所の時は、このようにほとんどが亡くなった時である。
その連絡を受けたとき、すぐに次の方を考える。
その為に日頃から調査と面談,入所検討会議を進めている。
居宅系であれば施設への入所や入院による利用終了も多いだろう。
どの事業であれ利用者の確保というのは大切だと思う。
しかし機械的になり、目的を失ってはいけない。
朝日の中、雨が落ちてきた。しずくが反射しキラキラと飛び交う。
ときどき雨は降るけれど、それもたまにはいいでしょう。
おわり
次回作 「神様のプレゼント」
不定期予定です。